②タナトフォビアは遺伝するのか?
こんにちは!
協会代表の浦出です。
最近は、Xでの発信を毎日しているのですが、なかなかHPの記事を書けずにいました。(なぜだか記事を書くのに非常に重い腰を発揮してしまいます、なぜでしょうね)
昨年秋頃~、ちょこちょこカウンセリングのご依頼をいただいています。
年が明けて、少し落ち着いてきました。(私もそうなのですが、冬至前はメランコリーになりやすい、気分が落ち込みやすいように感じています。それ以降は日の長さが長くなるので、落ち着くのかな)
今日は、昨年から何回かご質問をいただいている「タナトフォビアは遺伝するのか」について記事を書いてみたいと思います。
よくある質問「タナトフォビアは遺伝するのか」
結論からお伝えします。
「まだ分かりません」
タナトフォビアに関する調査研究はほぼなく、それが器質的な問題なのか否かについてもよく分かっていません。
私個人の見解としては、「皆死ぬんだ、当然の恐怖じゃないか!!!精神的な疾患として安易にラベリングするなんておかしくないか?!」と思っています。
もちろん、その死の恐怖が大きすぎて、日常生活を楽しめないというのであれば何らかの外部からの介入が必要だとは思うのですが、そうでなければ人ならば当然の感情だと思うのです。
なので、実は「タナトフォビア」という言葉自体も、ラベリングするようで(恐怖症という症状のある特別な人々、私達とは違う人々という雰囲気で)、適切なのか悩むこともありました。
それでも、この「タナトフォビア」という言葉があるから、仲間を見つけやすくなるというメリットもあると感じています。なので、当協会も「日本タナトフォビア協会」としたわけです。
ちょっと私の個人的見解が長くなりましたが…
タナトフォビアに関して遺伝するかどうか、それは研究ベースでいうと「まだ分かりません」となります。
これまでの経験からのお話
ですが、当協会を立ち上げて色々な方からお話を伺ってきました。
その中で、私の肌感覚ではありますが、私見を述べさせていただくと…
「おそらく遺伝しないのではないか」
と、考えます。
私を例にとっても、私の両親も子どももタナトフォビアな人ではありません。
母はどちらかというと、「死が全く怖くない人」そして「いつ死んでも全然いいと考えている人」です。
もうちょっと生に執着してよ、死にたくないって思ってよ、と子どもの頃に思った記憶があります。
私の友人でも、死が別に怖くない人がいます。その友人の子どもは、おそらくタナトフォビアな子です。
ある時、友人から「子どもが最近夜死ぬのが怖いって言って泣いてしまって、眠れなくなるんだよね」と相談されました。「私は全然怖くないからさ、大丈夫、ママが見守ってるからって言っても、ママも死んじゃイヤだって言って、泣きじゃくるんだよ」「なんて声かけたらいいか」と悩んでいました。
その他にも、沢山の方にお話を伺いましたが、2代続いてなどの話は聞いたことがありません。
もちろん、子どもの頃は死が怖かった記憶があるけど、大人になったらそんなことは忘れていた!という方も多くいます。
タナトフォビアな症状が治る?落ち着く?人もいるのか、その要因は何か?
タナトフォビアになりやすい環境というのはあるのか?それとも器質的な原因があるのか?
分からないことは沢山あります。
私が今一番気になっていることは、「死が怖い人と、死が全く怖くない人(永遠の無が怖くない人)がいる。その差分は何か?」です。
少しずつ仲間を増やし、調査研究で明らかにしていきたいと思っています。
お伝えしたいこと
なぜ「タナトフォビアは遺伝しますか?」という質問をするのか。
それは、自分の子どももそうなったらかわいそう、と感じているから。それ程、その方にとって死の恐怖が大きいから。そういうことですね。
その理由だけで、子どもを持つことを諦めて欲しくないなと思います。
これも私の個人的な見解なので、人それぞれ価値の置き方は異なると思います。
私は生きることは素晴らしい!と思っているので(反出生主義についても別記事を書けたらと思っていますが)、その素晴らしい経験を自分の子どもにもさせてあげられたら嬉しいな、という考えです。
無<有 に、絶対の価値を置いています。
遺伝するかどうか不確定
ならば
生きるのって楽しいね!この一瞬をあなたと共有できて幸せ!という生きる喜びと、
あなたがこの世界にいてくれて幸せ!という存在の肯定を、
最大限に伝えられたら良いのかな、伝えて欲しいな、と考えています(これは小児看護の教員だった経験からもそう思います)。
他にも何か、ご質問・ご不明点があれば何でもご連絡ください!